#おかしぃオーディオ

オーディオ製品の感想を書いていきます。たぶん

Sennheiser IE600 レビュー

ゼンハイザーのIE600とかいうイヤホンを買ってしまったのでレビューという名の感想を書きます。ダイナミック1発ファイト1発よろしくお願いします。

例によってイヤホン欲しい病が発症してしまい今回は久しく手にしてなかったダイナミック型のやつでなんか良さげのないかなぁとイヤホン屋さんで試聴しまくったところIE600が音質・扱いやすさにおいてグッドな感じだったので買いました。何がどうグッドなのか見てみましょう。

外観

全体の形状はコンパクトなIEMタイプでShureやWestoneなどに似たサイズです。なので耳への収まりが良く外での使用時では風切り音が少なく、寝ホン時では圧迫感が少ないので気軽に扱いやすいです。ハウジング素材はアモルファスジルコニウムという非結晶合金でなんか…色々と良いらしいですよ、性質とか(適当)。3Dプリンタで作ってるとのコトでハウジング表面をよく見ると3Dプリンタ特有のあの線が入ってますね。実際手にしてみるとひんやりとしておりぼちぼち重量感があります。ただ重くて耳から外れるってことは無いです。表面はざらざらとしており鋳物っぽさがあります。渋い見た目がグッドな感じがしますしあんまり傷とか目立たなそうなのでラフに扱えるかなっと思ったのも購入のポイントでした。

段差があるせいで大抵のケーブルが入りません(右上が純正、右下がソニーのやつ)

ケーブル端子はMMCXですが、コネクタ部分に段差が設けられており互換性が著しく悪くなっております。試しに手持ちのソニーのケーブルMUC-M12SM2を試しましたが入りませんでした。付属ケーブルも決して悪いもんじゃないですが(単品2万円くらいしますし)コンパクトな本体に対してちょっとゴツいというか、もう少し細いケーブルが使いたいなぁって願望があります。まぁ親切にもシングルエンドとバランスケーブルが同梱してあるのでそれで十分っちゃ十分なのでしばらくはそれで戦おうかと思います。ちなみにイヤホン屋さんでリケーブルを試したところonsoの04・06の2021モデルがちゃんと接続できました。線自体が細くてすべすべしてるので近い将来コレにリケーブルしようかと考えてます。

音質

付属ケーブルとイヤーピースでAK SR25MKIIやiFi GO Barに接続して聴きました。

すごかった(小並感)。出せる音域が広く、解像感も高く、帯域のアップダウンや余計な響きが少ない…といった具合で基本性能が高くハイスペックな音って感じがします。IE900を試聴したときにも思いましたが今どきのダイナミック型はこんなすげぇ音が出るのかと驚愕しました。市場には高級イヤホンがごまんと溢れていますが結構癖の強い製品も多い中、これは素直に音が良いと感じました。高級イヤホンに興味が無い人に聴かせてもたぶん大抵が音が良いと言ってくれるんじゃないでしょうか、私には聴かせるような人がいませんが…。

全体的に音の線が細めで上品に鳴らす感じがします。低音は下の方まで出てはいますが量は少なめで遮音性の低さもあって外で聴くにはもうちょっとパンチが欲しいところ。ただイヤホン由来の響きが非常に少ないのでボワつきビリつきの無い純粋な低音が聴けます。音場は左右に広くて前後方向はそうでもなしです。

IE900と比べるとさすがに基本性能は譲るもののあっちは高性能ゆえか些か神経質なところが感じられるので程よく緩いIE600の方がリラックスして聴けて良いんじゃないかという人もいるかもしれません。私もそうです。

IE600とEX600

手持ちでIEMタイプのダイナミック型はソニーのMDR-EX600がありますが奇しくも同じ600番でかつ上位機が傑作といった共通点が見られますが比較すると音域、解像感、ダイナミックレンジといった部分において歴然の差が感じられます。価格帯が違うってのもありますがそれ以上に技術の向上によるものが大きいと思いました。両者の登場が12年もの開きがありますしその間イヤホンブームがますます過熱しメーカーも切磋琢磨し合った結果でしょうけど、スマホ並のペースで進化してんなと実際に体感できました。

(追記)リケーブルとイヤーピース変更

付属のケーブルが如何せん太く扱いづらいので良さげのが無いかと探したところ、onsoの04 2021というケーブルに変えました。柔らかめでサラサラとした表面なので絡まりにくくタッチノイズも少なめで快適です。音質は純正とそこまで変わらず、心なしか高音の主張が強くなった・・・かな?って感じです。気のせいかもしれません。音質だけなら同じくonsoの上位モデル06が中低域に厚みが増して前後方向にも音が広がる感じがして気に入ったんですが、04と比べてケーブルが硬めなので音質か取り回しかと悩んだ結果、普段遣い用で気軽に使いたいので取り回し重視で04にしました。耳掛け部分にワイヤーが無くて耳から外れやすかったのでfinalのイヤーフックTYPE Bを付けたところ外れにくくなって安定感最強になりました。しかもロック機構が付いてるのでケーブルから外れてどっかに紛失することがありません。イヤーフック探してる人にぜひおすすめの一品です。

イヤーピースは付属品でも音に不満は無かったんですが装着位置がちょっとシビアだったので(私の耳ではシリコンMサイズが一番合ってたけれども、押し込み過ぎると密閉感が無くなるので毎回装着位置の調整が必要でした)、これまた良さげのイヤーピースが無いかと色々試した結果、SednaEarfit Crystalに落ち着きました。パッと装着してズレたりとかしないので良いです。

まとめ

超絶久々に買ったダイナミック型イヤホンの高級機ですがその進化をしっかりと感じられた一本でした。現在のイヤホン界はマルチBAやら平面駆動やらハイブリッドやらと多様化が進んでてそれぞれに魅力があるんですが原点であるダイナミック型も改めて良いなと思いました。買ってからまだ日が浅くリケーブルとかイヤーピース選びもまだこれからなのでじっくり付き合っていこうかと思います。買ってよかったです。

おわり